名入れ泡盛本舗 かりゆし沖縄

泡盛マイスター 赤嶺直也氏によるテイスティング結果

■名入れ泡盛記念ボトル

泡盛記念ボトル

【崎山酒造廠 粗濾過 老麹山水仕込み 44度のテイスティング結果】

ふんわり穀物と麹の香、その中に甘いベリー系の香り。濾過を抑えて旨味成分を多く残しているが、まったく雑味を感じさせないのは流石である。逆にシャープで透明感のあるイメージさえ感じる。沖縄では珍しい恩納岳から湧き出る軟水で仕込んでいるため、アルコール度数の高さを感じさせないほど柔らかくトロリした丸い味わいが特徴だ。粗濾過仕上げの風味たっぷりのこの松藤が熟成させると更に濃厚さ複雑さが増し、素晴らしい古酒が育つと容易に予想できる。大きめの氷をゆっくり溶かしながらオンザロック、伸びがいいので1:1の水割りでも美味。島豆腐、カシューナッツなどの豆系と呑むのが好きだ。
杜氏の崎山和章氏は私の知人であるが、彼の酒造りに対する熱く実直な思いが強く乗り移っている、崎山酒造廠で最も旨い酒の一つだと思う。


■忠孝琉球城焼甕

忠孝琉球城焼甕(南蛮甕入り泡盛)

【忠孝原酒 マンゴー果実酵母仕込み 44度のテイスティング結果】

この忠孝原酒はまだ若く古酒ではないが、明らかに他の新酒とは異なる香りの強さを持っている。グラスを鼻の下30cmに持っても十分甘い香りを感じるほどだ。甘く熟したバナナに近い芳醇な吟醸香が素晴らしく、ずっと香りをかいでいたい気分になる。少しだけ舌の上で転がしながら味わうと香りが一気に広がり白いお花のような華やかな香りを感じた。味わいはとろっとして口当たりよく甘い香りとバランスよく仕上がっている。沖縄県産マンゴー果実から抽出した酵母が古酒の甘い香り「バニリン」を創りだす元の成分である4-VGを豊富に(通常の10倍)含んでいるため、蒸溜から6ヶ月で3年古酒並みの香り成分になるという。ちぶぐゎー(猪口)でチビチビと、豆腐よう・チーズなどと呑むと気分がいい。
これがどんな古酒になるのか楽しみだが3年も我慢出来るか分からない。


泡盛マイスター第151号 赤嶺 直也氏

プロフィール写真 【テイスティングの詳細】
 ■崎山酒造廠 粗濾過 老麹山水仕込み 44度
 詰口年月日:2012年9月12日
 テイスティング日:2013年4月26日
 ■忠孝原酒 マンゴー果実酵母仕込み 44度
 詰口年月日:2012年12月8日
 テイスティング日:2013年4月26日
 泡盛マイスター第151号 赤嶺 直也

 

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